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2008年 06月 18日
強制的に創作/思考モードに切り替えるTIPS。
最近買ってみた勝間和代の本と、 彼女が持っている「愛されてお金持ちになる魔法のカラダ」。 ぶっちゃけ、どっちも(笑)がつくほど買うのが恥ずかしいけど、 両方に共通して書いていること。 すなわち、 『アイデアが欲しければ、歩け』 思うに、必要なのは、 適度な心拍数増加、それに伴うアドレナリン放出。 そして適度に外部刺激を得つつ、内部へ没入すること。 でも、1時間単位で歩けって言うのさ、奴ら。 そんなに暇はないよ。 というわけで、 「夜中に近所の河原で、数本ダッシュ→整理運動代わりに歩く」 を繰り返してみた。 おお。思ったよりも効果的。 10分くらいで集中力が増し、色々アイデアが浮かんだぞ。 明日も煮詰まったらやってみよう。 以上、取り急ぎ忘れないうちにメモ。 2008年 06月 04日
タイトルに意味なし。
そう常に意味なし。 酔ってPerfumeのプロモ見ると、なんでこんなに泣きたくなるんだろ。 キモい葬儀屋ですこんばんは。ごめんなさい三秒後に死にます。 三ヶ月ぶりに脚本再起動。 既に一本書いて、もう一本は構想完璧。 ただしディティールが甘い。つめねば。 刺激に餓える今日この頃。 ライブに行きたい。すごく行きたい。 あれ。当たり前のようにライブ行く人いるでしょ。 なにそれと。 そんなに簡単なのと。 そこまでチケット簡単にとれそうなアーティストでもないのに、 ほいほい行く人。 ずるい。 椎名林檎はファンクラブ会員数>ライブ動員数だったんだぞと。 てゆーか生亀田誠治に会いたいと。 今更Perfume行けるかと。 努力が足りないのだろうか。 努力をしない程度にアンテナは立てている。 ヴィーナス展は最高だったし。ビバぷにおなか。 国立科学博物館万歳だし。 どんだけ上野フェチやねん。 誰か私をライブにつれてって。 うっかりするとKAT-TUNは強制連行されるので、それ以外希望。 2008年 05月 15日
はい相変わらず書き上がりません。
スランプってやだね。 ので飲んだくれながら音楽鑑賞。 以下メモ。 Perfumeやばい。 GAME名盤。伝説級。 椎名林檎『勝訴ストリップ』に並ぶくらいのインパクト。 一回聞いた方が良い。 それとは別に、 エレクトロワールドぐらいは聞いた方が良い。 あのロボ声が最高。 あの変なダンスが良い。 歌詞の、奇妙なすわりの悪さ、 「ざわざわ、ひりひりする感じ」がいい。 はてな界隈では、色々話されたご様子ですが、 小生が思うに、あれは『三人』であることに意味がある。 独りではなく、二人でもなく、4人以上でもなく、三人。 3という数字で思い出すのは。 ゼウス。ポセイドン。ハデス。というよりも、 アマテラス。スサノヲ。ツクヨミ。 三角形は、二次元で図形をつくるために最低必要な頂点の数。 だから、それは安定のイメージというよりも、 不安定のイメージ。 なぜか。 三点を用意されたことで、直線関係では済まなくなるから。 私-貴方の関係では済まされず、 私-貴方-彼/彼女の三者関係。 それはさらにダイナミックで、 私とは関係ない「二項間の距離」が、 私に影響するケースがある。てゆーか、多々ある。 Perfumeのざわざわ感は、こんなことを考えさせる。 いや、彼女達の透明性、 いってみれば「誰にでも何でも投影されうる透明性」が そういう妄想を思わせるのかも知れないけど。 センターがいないアイドルグループ。 個性を消した、ロボ声のアンドロイド。 考えてみれば、初音ミク以来、敷かれたレールなのかもね。 否。違う。 彼女達は、もしかしたらプロデューサーも含めて、 確実に「餓えている」のだ。 何にかはわからない。 都合八年のキャリアに報いを求めているのかもしれない。 過去の投資にリターンを求めているのかもしれない。 否。そんなレベルではない。 なんというかこう、ポスト・ポストモダンな餓え方。 「物語」に餓えるのでもなく。 「萌え」に餓えるのでもなく。 そこはかとなく感じる「はかなさ」。 いまにも消えてしまいそうな危うさ。 ……彼女たちは、承認に餓えているのかもしれない。 だとしたら、哀しすぎるよPerfume。 ちなみに小生、のっちが好き。 2008年 04月 08日
読書月間継続中。
筒井康隆『ダンシング・ヴァニティ』読了。 筒井はドタバタが最盛期とか言ってる奴、どうかと思う。 筒井康隆は、あの歳でもまだ進化している。 一定の文章が繰り返される。 悪夢を見たときのような、出口のない感覚と、 泥酔したように世界が左右に揺れる感覚と、 ドリフみたいなお約束の世界。 これだけでも頭痛くて面白いのに、 確実に死に向かっているのがわかる。 おかしいだけに、死が怖くて悲しい。そんな本。 『敵』に似た作品。筒井熱再燃の予感。 …彼が元気なうちに、酒を酌み交わすのが目標なのだが。 急がねば。 カラマーゾフの感想はおいおい。 2008年 04月 02日
したのである。
しちまったのである。 しちまってはや一週間なのだ。 否、意味などなかったのだ。 ほんの出来心で、 世の人がすなる禁煙といふものを我もせむとてするなり、 くらいの軽い気持ちで。 一週間たっての感想。 禁煙がここまで体に悪いとは思わなかった。 禁断症状も終わり、ニコチンは体からすっかり抜けた。 ので、吸いたくて吸いたくて、という感情はない。 ないのだが。 その一。 性格が目に見えてキツくなった。 元々せっかちな小生。何かに待たされることが、激しく嫌いなのである。 それがパソコンだろうが、行列だろうが、上司だろうが、客だろうが。 で、一服することで、 「あわてないあわてない、ひとやすみひとやすみ」 的一休さんマインドを保持していたのだが… 今日だけで、電車で四回、会社で八回は舌打ちをした気がする。 ああ、いやなひとまっしぐら。 その二。 口内炎が直らない。 当方、喫煙前は始終口内炎に犯されていたのだ。 ここ数年、できないと安心していたら… やめてから四日で、口に四つできた。 泣きそう。 喫煙者諸君、 煙草は絶対にやめるな。 2008年 03月 04日
脚本はちょっとお休み。
理由は二つ。 ひとつ。スランプ。筆が、否、キーボードが進まない。 もひとつ。本格的に応募用の長編を書き始めるので、 その構想を練りたい。 で。具体的に何をするかというと。 スランプ対策も構想も、結局一つに収束する。 それは、インプット。 脚本の勉強をし始めてから、極端に読書時間が減った。 小生、メインの読書時間は通勤電車なのだが、 それも構想(と英語の勉強)に費やされている。 いかん。 脳内がカスカスだ。 よって、脳にいろんなことを詰め込もうという算段。 具体的には乱読開始。 今日、たまたま寄った書店で、『本は10冊同時に読め!』という本を立ち読み。 久々に、ズキュンとくる明言を確認。 以下、うろおぼえ抜粋。 曰く、「目的を持って本を読むな!」 曰く、「ビジネス書が自宅の本棚に並んでいたら、恥ずかしく思え!」 小生が常々(心の中で)思っていたことを、言ってくれる人がいた。 心の師、筒井康隆も言っていた。 「利益を求めて本を読む奴は、読書乞食だ!」と。 (また超うろ覚え) そして、小生ビジネス書が嫌い。 気にはなるので立ち読みするが、買うのははばかられる。恥ずかしい。 すごく共感できる本だったのだが、 10分程度で流し読みを完了したので、スルー。 今日購入した本: 『生物と無生物のあいだ』 前々から気になっていた本。 やたらと人気っぽいので手が出なかったけど、思い切って。 忘れてたけど、まもなく『カラマーゾフの兄弟』一巻を読み終わる。 かなり面白い。読みやすい。 訳って重要だ。 でもキリスト教的知識足りないから必死な小生でした。 2008年 02月 25日
後悔はしていない。
『薔薇の乱』 明智光秀(35) 織田信長(32) 森蘭丸(18) 羽柴秀吉(30) 明智珠(10) 光秀の娘 ○坂本城・御殿・中 明智光秀(35)、あぐらをかいて、明智珠(10)を抱いて一緒に本を読んでいる。 珠「父上、教えて。ここなのですが」 光秀「ん?」 光秀、珠の本をのぞきこむ。 珠「ここ。なんで、敵が欲しいって思ってるの、この人?」 光秀「かたき。かたきが欲しいと言っておるのだ」 珠「かたき?」 光秀「敵ではなく、恋人、愛する人のことだ。私にとって、敵は松永だったな。もう滅んだが。そして、かたきは」 珠「母上?」 光秀の妻、入ってくる。 光秀「(暗い顔をして)……だな」 妻「そろそろお時間では」 光秀「……うむ」 光秀、立つ。珠、光秀にすがる。 珠「今度、いつお帰りになるの?」 光秀「すぐ帰ってくるよ」 珠「父上、早く帰ってきてね」 珠の頭をなでる光秀。無言の妻。光秀、出て行く。 ○京・遠景 京の街を進む、行軍の列。 ○同・道 金襴豪華な衣装を纏った武将達が、きらびやかに飾られた馬に乗って進む。 道の端には、憧れ、ざわめく町人達や、牛車から侮蔑と恐怖の視線を送る公家。 その中央を進むのは、織田信長(32)。漆黒の鎧を着、首もとにバラを飾っている。隣を、森蘭丸(18)の乗った馬が歩いていく。 蘭丸「大成功ですね、馬揃えは」 白銀の鎧を着た光秀が、堂々と馬に乗っている。光秀、信長に目配せ。無視する信長。蘭丸、それに気づき、 蘭丸「上様、お願いします」 信長、バラを一本取ると、民衆に向かって投げる。歓声を上げ、民衆がどっとバラに駆け寄る。 蘭丸「かように、民達も浮かれております」 信長「公家どもも、無事我に畏れをなしておるようだな」 信長、牛車に視線を送る。公家、眼が合うと、さっと簾を降ろす。信長、声を上げて笑う。 蘭丸「明智殿が奉行でなければ、このようにはなりませんでしたよ。上品で、華美で、どこか優しい」 信長「優しい?」 蘭丸「これだけの兵がいるというのに、民達は恐れておりません。楽しんでおります」 信長「で、あるか」 信長、目を細め、前方の光秀を見る。 ○××邸・中(夜) 羽柴秀吉(30)が武将達と車座に座り、宴会をしている。光秀が入ってくる。 秀吉「おお、明智殿。ささ、座られよ」 光秀、腰を下ろす。 武将A「今、丁度そなたの話をしておった」 武将B「馬揃え、見事な演出でござったな!」 秀吉「全く、明智殿が羨ましい。知恵もある。戦もお強い。その上超イケメン」 武将A・B「イケメンでござるなぁ」 武将達、光秀をうっとり見つめる。 光秀「やめてください」 秀吉「そういえば、もう一人のイケメンは」 武将A「前田殿か? 越前にトンボ帰りよ」 武将B「残念。それは残念だ」 秀吉「そうそう。前田殿は、イケメンを買われて、上様と付き合っておったそうだぞ」 光秀「まことですか!」 秀吉「新参の明智殿は御存知ないか。お若い頃の話ですわ。譜代の間では有名で」 光秀、顔を背け、着物の袖を噛む。 秀吉「ま、明智殿、まぁ飲まれよ」 光秀「え、いえ、私は下戸で」 信長が入ってくる。 信長「ほう。我も明智に酒をふるまおうか」 秀吉「上様!」 武将達、頭を下げる。慌てて光秀も遅れて頭を下げる。 信長「馬揃えの奉行、大儀であった。面を上げよ。杯を出せ」 と、信長は徳利を手にする。 光秀「ひ、ひ、平にご容赦を」 信長「我が酒が飲めぬと申すか」 光秀「申し訳ございませぬ。酒は不調法ゆえ」 信長、徳利を置き、刀を抜く。日本刀ではなく、レイピアである。 武将A「上様!」 信長「我が酒を飲むか、我が剣を飲むか、好きな方を選べ、明智よ」 光秀、目を潤ませて黙る。武将達、信長の迫力に身動き一つとれない。 秀吉、立ち上がる。 秀吉「では上様。この猿めが、その西洋剣を飲んでご覧に入れましょう」 信長、無言で秀吉に剣を渡す。 秀吉「さ、皆様手拍子を!」 囃し立てる秀吉。手を叩き始める武将達。おどけながら、剣を飲む秀吉。 信長、それを見て、不機嫌で去る。 その後ろ姿を見つめる光秀。 ○××寺・茶室 光秀と秀吉が、座って茶を飲んでいる。 秀吉「明智殿の茶はいつ頂いても最高ですな。実に素晴らしい」 光秀「いいんですか、羽柴殿。貴方は毛利の攻略に行かなくては」 秀吉「今水攻め中でね、暇なんですわ。明智殿にも見せたいですなぁ、湖にぽかんと浮かぶ城。なかなか絵になるんですわ」 光秀「ときに羽柴殿。喉の傷はいかがか」 秀吉「喉? あぁ、あれは、秘密があってね」 光秀「秘密、とは」 秀吉「それを申したら秘密にならんのでね」 と笑う秀吉。暗い顔の光秀。 光秀「私は、上様に嫌われているのですか」 秀吉、大笑いする。醜い笑顔。 秀吉「明智殿、まるで乙女のようですな」 光秀「ぶ、無礼ですぞ(照れる)」 秀吉「あれはね、ツンデレって奴ですわ」 光秀「ツン?」 秀吉「『明智殿のことなんか、凄いなんてちっとも思ってないんだからね!』って奴。きゅんとしますでしょ」 光秀「……」 秀吉「演出ってことですよ。さすが上様。萌えポイントをしっかり押さえておられる」 光秀「……さすがなのは羽柴殿です。人の心というものを、よく御存知だ」 秀吉「いやいや」 光秀「どおりで、あの方に怒られると、胸がきゅんとするのか。なるほど」 秀吉「それは違う」 と、つっこむ秀吉。 ○同・廊下(夕) 秀吉と光秀が部屋から出てくる。 秀吉「じゃ、ぼちぼち毛利んとこ行きますわ」 光秀「うむ……かたじけない」 秀吉「お互い様じゃ。また近いうちにの」 と、秀吉、去ろうとする。 光秀「近いうち? そなたは毛利攻めに戻られるのでは」 秀吉、含み笑いをし、去る。首を傾げる光秀。家臣が近づいてくる。 光秀「どうした」 家臣「先ほど、参られて……上様の使いが」 緊張する光秀。 ○本能寺・客殿・中(夜) 信長があぐらをかき、月を見ながら酒を飲んでいる。隣に徳利を持った蘭丸。 光秀が入ってきて、頭を下げる。 光秀「明智惟任日向守にござりまする。先日は大変なご無礼、誠に申し訳なく」 信長、立ち上がり、レイピアを抜くと、光秀に向ける。光秀、頭を下げたまま唇を噛み締め、目を閉じる。信長、レイピアを光秀の頭に刺す。しゅるしゅると縮むレイピア。 光秀「……え?(顔を上げる)」 信長「つまらん」 信長、レイピアを伸び縮みさせ、蘭丸に放り投げる。キャッチする蘭丸。 蘭丸「おもちゃですよ、明智殿」 光秀「おもちゃ?」 蘭丸「羽柴殿が上様に献上なされたものです。全く、上様もお人が悪い(笑う)」 信長「フン。つまらん男よの、明智よ。羽柴の方がまだ可愛げがあるというもの」 光秀、頭を床にこすりつける。 信長「蘭丸。あれを」 蘭丸「は」 と、蘭丸は布に包まれた箱を、光秀の前に置く。 信長「開けてみよ」 光秀、布をとり、箱を開ける。花器が入っている。 信長「馬揃えの奉行、大儀であった。それは褒美じゃ」 光秀、花器を手に取り、見つめる。 信長「それだけではつまらぬの。ふむ」 と信長、床の間に刺してあったバラを手に取り、光秀に近づき、花器にさす。 光秀、うっとりと、バラと信長を見る。 光秀「美しい……う、上様、お手が」 信長の手から血が流れている。光秀、慌てて手ぬぐいを出し、拭こうとする。 信長「とげか。よい。ほんにお主のような花じゃの、それは」 と、信長は戻り、腰を下ろす。 光秀「ま、誠に、恐悦至極に存じまする」 深々と頭を下げる光秀。 蘭丸が信長に掛けより、手の血を拭う。 信長「明智よ。明日には戻るのか」 光秀「は」 信長「では、居城に戻った後、すぐに兵を引き連れ、高松城へ向かえ」 光秀「毛利へ? 羽柴殿のところへ……援軍が必要ですか?」 信長「水攻めで落ちるは時間の問題と、そう申すか」 信長、杯をあおり、月を見る。 信長「ふふ、羽柴め、我に手柄を譲るつもりであろう。全く、かわいい奴よ」 光秀、顔を上げる。 光秀「かわいい、と? あの男が」 信長「かわいいものではないか。のう、蘭丸」 蘭丸「は」 蘭丸、頭を下げる。 光秀「あの猿めが……」 光秀、拳を握りしめる。 信長「命令に不服か、明智よ?」 光秀、答えない。 信長「つまらぬ男よ。もうよい。下がれ」 信長、立ち上がり、部屋の外へ向かう。 光秀「上様、私は!」 光秀、顔を上げる。 信長、蘭丸の腰に手を回している。光秀に気づき、手を引っ込める信長。 信長「まだおったのか」 光秀、絶句。 信長「申してみよ。どうした」 光秀を睨む信長。それを見つめる光秀。見つめ合う二人。光秀、視線をそらす。 信長「下々の言葉で言えばな、明智よ、そち、今、うざいぞ」 目を見開く光秀。 立ち去る信長。蘭丸も続いて出て行く。 一人残った光秀。 ○丹波亀山城・城門前 軍勢を引き連れ、光秀が入って行く。 ○同・御殿・中(昼~夜) ふらふらと入ってくる光秀。花器とバラを持っている。 中にいた家臣Bが頭を下げる。 家臣B「あの、本日はどうしてこちらへ?」 光秀、花器とバラを飾り、ぼーっとしている。 家臣B「奥方様がおられる、坂本城ではなく、この丹波亀山城へわざわざ……あの」 光秀「(小さい声で)兵を集めよ」 家臣B「はい?」 光秀「今宵出陣する。兵を集めよ」 家臣B「は」 家臣B、頭を下げ、出て行く。 バラを見続ける光秀。 × × × 傾いた日が、窓から見える。 光秀、バラを見つめている。 外から、兵達の慌ただしい声が聞こえる。家臣らが入ってくる。 家臣B「あの、そろそろ御出立の準備を」 光秀、無言で立ち上がる。光秀に鎧をつける家臣達。 家臣B「我々が毛利攻めに行くとなると、近畿はがら空きですな」 光秀「……」 家臣B「上様、油断されて……大丈夫ですかなぁ。それとも、そこまで羽柴殿のことが」 光秀「下がれ! ……後は私一人でやる」 家臣B、慌てて土下座をし、去る。 独り、鎧を身につける光秀。終わると、花器に近づき、手に取る。 花器の割れる音。 部屋から出て行く光秀の後ろ姿。 砕かれた花器とバラが、床に落ちている。バラの花びらが一枚、落ちる。 ○京への道(夜) 月の出ていない夜空。 大軍がぞろぞろと整列し始めている。 白銀の甲冑を着た光秀、暗い顔で馬に乗り、空を見ている。 流れ星がひとつ、落ちていく。 鎧を着た家臣Bが駆け寄ってくる。 家臣B「皆、そろいましてございまする」 光秀「……ご苦労」 家臣B「は」 下がる家臣B。兵達、光秀に注目する。 光秀、視線を横に移す。遠くに見えるのは、京の都。 光秀「敵は……我がかたきは……」 光秀、目を閉じ、刀を抜き、天に掲げる。その顔にもはや迷いはない。 光秀「我が敵は、本能寺にあり!」 ときの声を上げる兵達。 史実無視のオンパレード。 ・本能寺の変の時期、登場人物全員+15歳くらい。 ・馬揃えから変まで、もっとタイムラグはある。 ・馬揃えに秀吉は参加していない。 ・バラが日本に入ったのは、もう少し後。 でも、微妙に本当のこともある。 ・当時の武将はガチホモワールド。 ・誰も「信長様」「光秀様」と呼び合わない。(下の名前ではまず呼ばない) ・馬揃えは光秀が奉行を行った。 ・「かたき」=「恋人」(というか配偶者) 後悔はしていない。 2008年 02月 20日
現在、ビリヤードの脚本を執筆中。
最近やってないなぁ。 地元で一番愛用していたビリヤード屋が潰れた。随分前に。 キューの状態が桁外れに良かったのに。 無駄にだだっ広くてよかったのに。 そういえば。 大学さぼって一人ビリヤードしてたら、謎の中国人に声をかけられた。 先方は、日本語が堪能でないご様子。 当方、中国語を取っていたが、さっぱりぷーな状況。 かくして、片言の英語でコミュニケーションを取るというシュールな状況に。 話を聞くと、謎の中国人は大学院生だそうで。 なんで留学の院生がビリヤード屋にいるんだよ。一人で。 研究しろよ。もしくは友達作れよ。 一人でビリヤードしてた小生に言えた義理ではない。 ビリヤードに合う酒といえば、コロナビール。 これは譲れない。 コロナビールには生ライム。これも譲れない。 たまに、生ではない、果汁パックがついてくる時がある。 ありえない。 ありえなさすぎる。 寿司屋でワサビのかわりに、カラシを入れるようなものだ。 牛丼屋で紅ショウガのかわりに、ピクルスを入れるようなものだ。 飲み屋で生中のかわりに、生卵ジョッキを出すようなものだ。 ラーメン屋でコショウのかわりに、砂糖を置くようなものだ。 ゲーム屋でDSのかわりに、ワンダースワンを出すようなものだ。 このあたりで下でフェチな話題に行こうとしたが、さすがに理性が止めたようなものだ。 閑話休題。 ここで我が数少ない読者諸兄に対し、アンケートを取りたい。 お主、コロナビール知ってる? そして知ってる方、上記の怒り、わかってくれる? 2008年 02月 03日
東京事変の『金魚の箱』という曲を聴いていて、
「金魚姫」という歌詞にずきゅんときた。 ので、この曲からイメージを膨らませ、 そのまんまのタイトルをつけてみた。 『金魚姫』 人物 白波瀬 瑠美(16)高校生 小岸 啓介(29)会社員 遠山 俊(30)刑事 宮里 健司(41)刑事 ○取調室・中 殺風景な取調室。パリっとしたスーツの小岸啓介(29)が座っている。穏やかな笑顔。 その前に、遠山俊(30)が険しい表情で座っている。 小岸「刑事さん、一つ、聞いてもいいですか」 遠山「なんだ」 小岸、壁にある鏡をちらちら見ながら、 小岸「どれくらいの罪になるんですか、その……誘拐は」 遠山「知らねーよ。弁護士に聞け」 小岸「執行猶予は、つかないですよね?」 遠山「執行猶予で済むか! これだけ世間騒がせといてよ!」 遠山、机を叩く。 小岸「そっか、実刑か。よかったぁ」 安堵のため息をつく小岸。 遠山「何がいいんだ」 小岸、横目でじっと鏡を見ている。遠山、頭を掻く。 遠山「なぜ誘拐なんてしたんだ?」 小岸、下を向く。 遠山「犯すつもりでさらったのか? 身代金目的か? そんな訳ないよな、身代金の要求、なかったしな」 小岸、黙り続ける。 遠山「なんで動機は話さないんだ?」 黙る小岸を、遠山は見つめる。遠山、頭を振り、 遠山「じゃあ、彼女と、白波瀬瑠美とどうやって出会ったのか、それなら話せるよな」 小岸「……それは」 ○住宅街・自動車内 建て売りの、代わり映えしない家が並ぶ道。くしゃくしゃの新聞紙が舞う。大きく『誘拐された瑠美さんを保護』の見出し。白い顔で呆然と立つ少女、白波瀬瑠美(16)と、彼女に抱きつき汚らしく泣く母の写真。小さく、遠山の写真も載っている。黒いセダンが、その新聞紙の上を走っていく。 よれよれのスーツを着た宮里健司(41)が運転している。助手席には、制服姿の瑠美。白い肌。化粧っ気のない、可憐な、天使のような少女。 瑠美「彼が、ブログに書き込んでくれたんです、嬉しくて、私の方から会いたいって」 宮里「そうか? 最近じゃ出会い系とか」 宮里、瑠美の方に目をやる。瑠美は澄んだ瞳で、じっと宮里を見つめている。 宮里「すまん、何でもない」 瑠美、不安げに下を向く。 瑠美「本当に、会わせてくれるんですか」 宮里、困って頭をかく。 大きなスーパーの前を、瑠美と宮里の乗る車が走る。 宮里「どうやって、逃げたんだ?」 瑠美「出入りが自由だったんです。毎日、ご飯を作っていたので、買い物にも」 宮里「それで、こんな所で保護された訳か」 と、宮里はスーパーを見る。 宮里「……逃げたつもりはなかったのか?」 瑠美、小首をかしげ、 瑠美「逃げる? どうして」 ○取調室・中 小岸、座って遠山から取調を受ける。 遠山「逃げない自信があったんだよな」 小岸「はい」 遠山、ビニール袋に入った鞭を出す。 遠山「俺でも聞いた事があるよ。誘拐されても、恐怖に縛られたら、逃げられないって」 小岸「はい」 小岸、鞭から目をそらす。 遠山「これで、どれくらい彼女をぶった? 毎日か」 小岸「毎日、です」 小岸、腕を押さえる。 遠山「そのとき、彼女はどうだった? 泣いたのか?」 小岸「(顔をひきつらせ)愉しそう、でした」 遠山「バカなことを言うな!」 ○小岸の家・前 三階建てアパートの前にセダンが止まる。瑠美と宮里、車から降りる。 宮里「ここに、監禁されていたんだな」 瑠美「ええ、ここに住んでいました」 瑠美、楽しそうに階段を昇っていく。宮里、瑠美の白い足から目をそらし、ついていく。 ○小岸のアパート・中 きれいに片付いた部屋。瑠美と宮里が入ってくる。瑠美、宮里を無視して部屋を嬉しそうに見渡す。 宮里「ここで、宮里にどんな事をされた?」 瑠美、振り返り宮里を見つめる。 宮里「すまんな。その、こんな言い方しかできないもんで」 瑠美「優しかったです。とても」 宮里「嫌な事は、されなかったのか」 瑠美、表情を曇らせ、 瑠美「金魚を、可愛がるんです。それが嫌で」 宮里「金魚が?」 瑠美「だから、毎日買ってきて貰って」 宮里、窓際の小さな金魚鉢を見る。赤い金魚が一匹。宮里、電話を取り出す。 ○取調室・中 遠山、電話を置き小岸の方に向き直す。 遠山「金魚は好きか」 小岸「好き、でした」 遠山「でした?」 小岸「もう、好きじゃないです」 遠山「彼女を監禁している間、毎日金魚を一匹ずつ買っていたよな」 小岸「ええ」 遠山、鋭い目になり、 遠山「が、部屋に金魚は一匹しかいなかった」 小岸の顔が青ざめていく。 遠山「なぜだ?」 小岸、震え出す。 小岸「言いたく、ありません」 遠山、笑って、 遠山「金魚の事くらい話したっていいだろ」 小岸、嘔吐する。遠山、慌てて、 遠山「おい!」 ○小岸のアパート・中(夕) 金魚鉢に夕日が反射している。それを覗く瑠美。宮里、瑠美の背中を見て頭をかく。 瑠美「刑事さん、お腹空きません?」 宮里「ん、まあ」 瑠美「お味噌汁でも作りましょうか。得意なんですよ。彼もおいしいって」 宮里「いや、仕事中だから」 瑠美、宮里を無視して台所に行き、手慣れた手つきでネギを刻み、味噌汁をつくる。悦しそうだ。 瑠美「これ食べたら、彼に逢わせて下さいね」 宮里「怖く、ないのか? あいつに会うのが」 瑠美が宮里に寄ってくる。宮里、どきりとする。瑠美、宮里の横をすり抜け、金魚鉢から金魚を掴み取る。台所に戻って鍋に放り込む。煮立つ鍋の中、腹を見せて浮かぶ金魚。瑠美、鼻歌を唄いながら、それを椀につぐ。宮里に近付き、椀を差し出す。 瑠美「どうぞ」 と、天使のように微笑む。宮里、驚愕で身動きがとれない。 ○取調室・中(夕) 小岸、頭を抱えてかぶりをふる。 小岸「やめてくれ! あいつは、狂っているんだ、あいつは!」 遠山、小岸の胸ぐらを掴み、 遠山「芝居はやめろ! いいか、精神鑑定なんて絶対に受けさせないからな。お前は」 小岸、小さくうめく。遠山、小岸の体にある無数の傷に気付く。 小岸、びくっと震える。 小岸「あいつが来る」 遠山「え?」 小岸「来るって言ってたんだよ、あいつが」 遠山「どうした、小岸、おい」 小岸、遠山の襟首を掴み、 小岸「ここなら安心だと思ったのに、あいつが来ないと思ったのに、来るんだよ!」 遠山「いや、おい、落ち着け」 小岸「く、来る、あいつが、うわああああ!」 小岸、遠山の手を振り払い、部屋の隅にしゃがみ込む。頭を抱え、叫び続ける。遠山、あっけに取られる。 ○取調室・マジックミラー裏・中(夕) マジックミラーの裏。小さな椅子が二脚ある、薄暗く狭い部屋。 宮里が、続いて瑠美が入ってくる。瑠美と宮里、立ったまま小岸を見る。 瑠美「ダメなんです。あの人、私がいないと」 小岸が暴れるのが見える。 小岸「早く俺を刑務所に入れてくれよ! あいつが来る前に! なあ! 早く!」 瑠美「せっかく、金魚を嫌いにさせたのに」 宮里「え?」 瑠美の方を向く宮里。その後頭部に、椅子がめりこむ。倒れる宮里。 宮里、瑠美の方に手を伸ばす。瑠美の白い足が、その手を踏みつける。 瑠美、持っている椅子を振り上げ、マジックミラーに叩きつける。 割れる鏡。目を見開き、瑠美を見る遠山。悲鳴をあげる小岸。 瑠美、にっこりと微笑み、 瑠美「やっと逢えたわ。私の王子様」 ぬぅ。純愛っぽくする予定だったんだけどなー。 2008年 01月 24日
『カリー・キャリアー・コンサート』
人物 浅羽 真衣(22)カレー屋店員 浦崎 瞳(22)カレー屋店長 日浦 慎吾(23)カレー屋シェフ 男A 男B 男C ○××ビル・前 高層ビルの下。公園のような空間に、三台の移動販売車がある。弁当、スープ、おにぎりを売っている。背広姿の客がそれらを買い、足早に去っていく。 男女が10人、列をなしている。 列の最後尾には、看板が立ててある。『CCC』というロゴ。新たに来た男女が、列の後ろに並ぶ。 列の前方には、黄色い移動販売車。 列の中央で注文を取っている、黄色いエプロンの女。浅羽真衣(22)。 男A「チキンカレー」 男B「今日のおすすめ」 男C「俺も。あとサラダ」 真衣「えーっと、ビーフ三つですね」 輝くような笑顔の真衣。 男ABC、とろけるように笑い、 男ABC「はい」 真衣「オーダー! 野菜カレー三つです!」 と言いながら、車両に走っていく。 男A、男BCと円陣を組む。 男A「な、かわいいっつったろ」 車両のバックドアが開いている。車の中で客からお金を受け取り、カレーを渡す女性。パリッとした白シャツの上にエプロンを着ている。浦崎瞳(22)。 真衣が駆け寄ってくる。 真衣「ね、次ポーク三つ」 瞳「チキンにおすすめ二つにサラダでしょ。つーか毎回言ってるの違うし」 真衣「聞こえてた? ごめん」 車両の奥で、鍋の中のカレーを混ぜ、鮮やかな手つきで米を盛るコックウェアの男、日浦慎吾(23)。 日浦「できたよ」 と瞳に皿を渡す。瞳、手早く袋に詰め、 瞳「お待たせしました!」 と、女性客に袋を渡す。女性客、嬉しそうに袋を受け取り、去っていく。 真衣、日浦の姿を見つめている。 瞳「真衣、いい加減ちゃんとオーダー取ってきてよ!」 悲しい顔をする真衣。 日浦「んな顔するな。真衣は笑ってなきゃ」 真衣「うん! ありがと、慎吾!」 真衣、列の先に走っていく。笑顔で、 真衣「次の方、ご注文は!」 ○移動販売車・中 走る移動販売車。 後部座席で真衣が、鍋を支えながら座っている。 運転席には日浦。助手席で瞳が、携帯金庫を膝に乗せ、お金を数えている。、 瞳「えー。皆様にお知らせがあります。本日の売上が、過去最高記録を塗り替えました」 真衣「ホント!?」 と、身を乗り出す真衣。 日浦「真衣、鍋」 真衣、慌てて鍋を支える。 瞳「あ、この辺で降ろしてくれる?」 日浦、ブレーキを踏む。停止する車。 ドアを開け、金庫を持って降りる瞳。 日浦「瞳、銀行?」 瞳「と、不動産屋。三人の店探さなきゃ」 真衣、車の窓を開け、 真衣「瞳、いいとこ見つかったの?」 瞳「行ってみないとわかんない。じゃ!」 と、ドアを閉め、去る瞳。動き出す車。 真衣、ルームミラーごしに日浦の顔をちらちら見る。日浦、思い詰めた顔。 真衣「さっきは、本当にありがと」 日浦「何が?」 真衣「瞳に、怒られてたとき」 日浦「あ!」 日浦の大声に、真衣はびくっとする。日浦、そのまま静止する。 日浦「思い付いた。カレー、新作。食材買いにいくぞ」 真衣「え!?」 日浦「鍋掴んどけ!」 日浦、ハンドルを切る。ドリフト。鍋を支えながら悲鳴をあげる真衣。 ○日浦の部屋・中(夕) 狭いワンルーム。片方の壁は、カレー関係の本で埋まっている。もう片方の壁は、香辛料や調味料でぎっしり。 部屋の中央に座る真衣。雑誌を拡げてはいるが、キッチンで鍋を交ぜる日浦をチラチラ見る。 日浦、真剣な顔で味見する。頷き、皿に米を盛り、カレーをかけ、真衣の所へ持ってくる。 真衣「じゃ、いただきます」 と、皿を受け取る。一口スプーンですくう。 部屋のドアが豪快に開き、瞳が大股で入って来る。 瞳「最悪! あんなヘンピな所に家賃15万とかありえない! あ、それ新作?」 と、腰を下ろし、真衣からスプーンを奪い、食べる瞳。皿を床に置く。 瞳「……これ、何カレー?」 日浦「鯛。あ、国じゃなくて、魚の」 瞳「原価いくら!? いい、慎吾、サラリーマンの財布なめないでよ。奴らマジで金ないんだから。売れるわけないでしょ!」 真衣、カレー皿を取り、口に入れる。 真衣「ん、おいしいこれ! ねぇ瞳」 日浦「原価とか知るか。俺はうまいカレー喰ってもらえれば十分だ」 瞳「そんなだから、いつまでたってもお金貯まんないのよ! 三人の店の資金が」 真衣「ほら、瞳ももう一口食べてみなって。あーん」 と、真衣は瞳の口元にスプーンを近付ける。眉をひそめ、食べる瞳。 カレーが零れ、瞳の口の回りにつく。 吹き出す日浦。つられて笑う真衣。 瞳「もー、ティッシュどこ!?」 と部屋を見回す瞳。見つけたティッシュで口を拭きながら、笑い出す。 ○真衣のアパート・外観(夜) 小さなアパート。 ○同・真衣の部屋(夜) パジャマ姿の真衣、床に座ってPCを操作している。。 画面には、看板と同じロゴのブログ。 真衣、鼻歌を歌いながら、キーボードを叩く。 投稿ボックスに『慎吾の試作カレー、超おいしかった! 慎吾大好き』と書きこまれる。真衣、手を止め、 真衣「これはまずいよね。私やっぱバカだ」 と、『慎吾大好き』の部分を削除する。 ○××公園・入口(夜~朝~昼) ビル群の中にある公園。ビルの向こうに日が昇る。曇が拡がっていく。 その前に、真衣達の移動販売車が走ってきて、停まる。コックウェア姿の日浦が出てくる。 ○同・移動販売車前 日浦、バックドアを開ける。 横のドアから看板を出す真衣。 日浦「で、瞳は何時ごろ来れそうなの?」 真衣「2時。不動産屋の都合だって」 日浦「じゃ、今日は二人だな。レジよろしく」 真衣、笑顔で二回頷く。 微笑み返す日浦。開店準備を始める。 ○同・入口 雨が降り始め、本降りになる。 ○同・移動販売車前 移動販売車の中で、ぼーっと外を見る真衣と、鍋をかき混ぜる日浦。 日浦「クソ、天気予報、アテにならねーな」 真衣「うん……来ないね」 日浦「瞳が?」 真衣「お客さん」 日浦「瞳に怒られるかな」 真衣、日浦の方を向き、 真衣「私は……三人で楽しくやれたら、それでいいんだけど」 鍋をかき混ぜ続ける日浦。 外に向き直す真衣。 真衣「瞳は、それじゃ物足りないんだよね。あと、慎吾も」 沈黙。雨足がさらに強くなる。 真衣、目を閉じ、深呼吸して、 真衣「ね、二人でドライブ行かない? 店閉めちゃってさ。海見に行こうよ」 日浦「ダメだ」 真衣、うつむく。 日浦「場所変えて、仕切り直すか」 真衣、車の外に飛び出し、車の後ろに回り込み、店じまいを始める。 日浦「真衣、濡れるぞ」 店じまいを終え、乱暴にバックドアを閉める真衣。それを窓ごしに見る日浦。 真衣はうつむいたままそっぽを向き、雨の中で立ちつくす。 日浦、傘を取り、車から出てくる。傘を広げ、真衣に近づき、傘を差し出す。 日浦「真衣……泣いてるのか?」 日浦の方を向く真衣。作り笑顔。しかし、目が赤くなっている。 真衣「んな訳ないじゃん。笑ってなきゃ、私がいる価値なんてないもん」 日浦「なんだそれ」 真衣「私だって、三人で同じ夢見たいよ。でも……ごめん、私、バカだから」 泣き出す真衣。日浦、困惑の表情。 真衣「ごめん、私帰る」 去ろうとする真衣の腕を、日浦が掴む。 日浦「待てよ、店は」 真衣「もう今日無理! お願い、帰らせて」 日浦、手を離す。真衣、走り去る。 その後ろ姿を見つめる日浦。 主人公の真衣は、相武紗季がやってくれたらいいなと思いながら書いてみた。 うむ。あいかわらずの詰め込み教育っぷりだ。 長編に膨らます予定。てか、その規模のネタ。 構造は、初めて一般受けを狙って書いた、大学時代の作品と同じ。 テーマも同じ。「小さな共同体の崩壊」。 何かが壊れていく様って、 綺麗だったり、見てて悦しかったりするよね? ククク。
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